DIY が一般のドイツでは照明は自分でとりつけるのが基本です。家具なし物件でも照明がついていたり、前のテナントのものが残っていることが稀にありますが、ほとんどの場合は天井から剥き出しの電線が垂れ下がっているだけです。日本のようにソケットはありません。
以下では、お買い物から取り付けまでの解説をします。
照明の買い物
照明を買うのはホームセンターがお勧めです。安価でよいものがたくさん揃っています。ホームセンターには、Bauhaus, toom, OBI, Hornbach などなど各社あります。
店頭で買うのもよいですが、こちらのリンクのようにオンラインで買うこともできます(天井照明 Deckenlampe というワードで検索してあります)。
日本人にとってはドイツの照明は暗めなので、皆さん明るめの LED ライトを選ばれています。以下の写真のような円盤型のものがそれに当たります。
商品選択の目安
- 寝室や浴室には小型の 20 EUR 弱ぐらいのものが一般的には適しています。なお、10 EUR 前後の最安値のものは、当地の高電圧や電荷に耐えられず、故障することが多いのでお勧めしておりません。
- 居間や仕事部屋には、中型の 50 EUR 以上のものや、場合によっては 100 EUR 以上のものが使われています。このサイズではリモコンつきのものが多く、そうしますと調光機能がありますので、光の強さと色を選ぶことができます。
- 色については、ドイツでは暖色系の白(Warmweiß / warm white)が一般です。日本の蛍光灯のような白さを求める場合は、オンラインで探すか、調光機能で色まで変えられるものを選ぶ必要があります。
- 物件がはじめから調光機能つき設定になっていることが稀にあります。その場合は調光機能対応の照明(Dimmbare Lampe)を選ぶ必要があります。
- 最近は電球タイプのものが減って、LED が主流です。ただし、切れてしまったときに電球は交換が簡単なのに対して、LED は照明ごと取り替えなくてはなりません。それに対して、最近は回路部分と照明部分がカセットのように取り外せるものが出てきています。
もっとおしゃれなものを選びたい場合
ホームセンターにも円盤型 UFO 照明以外の品揃えは多数あります。ただし、このリンクの照明専門サイトは在庫も充実していて、もし凝ったものがよい場合でも比較的速やかに入手可能です(上記と同じく、天井照明 Deckenleuchte というワードで検索してあります)。
照明の取り付けをどうするか(難題)
取り付けにはドリルによる穴あけが必要です。残念ながら日本のようにソケットでカチャっと取り付けることはできず、照明をねじ止めした上で、天井から垂れ下がった電線を照明と繋ぎます。
具体的には、まず電動ドリルで穴を開けてプラスチックのネジ受け (Dübel) を埋めてからネジで照明を留めます。その上で、天井から垂れ下がっている電気ケーブルを照明器具と接続します。
その際の注意点は、粉塵と電圧です。粉塵には掃除機を助手となる人が携える、ゴーグルやマスクをする、家具に養生カバーをするなどの対策が必要です。電圧は220V の高電圧ですから、もちろん電源は切って行います。念のためブレーカーを落としてから行ってもよいでしょう。
もっとも、ハシゴに乗って上を向き、不自由な体勢で天井に穴を開けるのは難儀な作業です。道具も要ります。そのため、当社のお客様にはお求めに応じて業者をご紹介させていただいております。
さらに、ご退居のときには「原状復帰」が原則ですので、退居時清掃の一環として照明を外してから物件を返します。照明を外すときに、上述のネジ受け (Dübel) も抜いて、穴をパテ埋めします。このときも業者による対応が可能です。