ドイツでのカーテンの取り付け

ドイツでは、電動・手動を問わずシャッターがついている物件が少なくありませんが、逆に最近の高級物件であってもシャッターがないものもあります。基本的にドイツ人は日本人ほど見られることを厭わない傾向がありますし、必要ならば DIY で取り付けるという感覚です。

寝室にシャッターがなかった場合、夜10時過ぎまで明るい夏季にお子さんがなかなか寝付けないこともあるかもしれませんし、逆に朝は早くから明るいので目が覚めてしまうかもしれません。シャッターなし物件を選んだ場合は、カーテンをつけたい事情が多くなりそうです。また、日中を家で過ごす主婦(主夫)の方は、リビングにもレースぐらいはつけたいとお思いかもしれません。

ただし、カーテンをつけるには、照明取り付けと同じようにドリルでの穴あけのほか、カーテンの長さを合わせる必要が出てきます。かつ、退居時には「原状復帰」で返すことが原則であるため、カーテンは取り外し、穴をパテ埋めして壁塗りすることになります。そこで、以下のようにカーテン以外の選択肢と、カーテンを取り付ける時の注意点をご説明していきます。

カーテン以外の選択肢もある

カーテンには穴あけと退居時の原状復帰と労力がかかります。そのため、間取りによってはもう少し簡易的な代替案で済ませたいこともあると思われます。以下のように、カーテン以外の選択肢をお示ししておきます。

フォイルによる磨りガラス化: ホームセンターやアマゾンで売っている、ハサミで切って水でつけられる簡単なフォイルがあります。Fensterfolie などのキーワードで検索するとよいでしょう(ご参考リンク)。

蛇腹ブラインド: 日本で言う障子ぐらいのイメージの簡単なものを窓につけることができます。手で上下に動かすことができるので、視界や明るさの調整が簡単です。取り付けには両面テープで貼ることが多いですが、窓枠は傷や汚れをつけずに返すべきなので、テープの強さや貼る場所には注意が必要です。ドイツ語では Plissee で検索するとよいでしょう(ご参考リンク)。

ブラインド: 羽根が角度調整できるブラインドです。ホームセンターやアマゾンで売っていて、穴あけの不要なものもたくさんあります。穴をあけないものはやはり退居時を見越して、接着剤や接着の強度への配慮が必要です。ドイツ語では Jalousie で検索するとよいでしょう(ご参考>アマゾンで「穴あけ不要なブラインド」という頻出検索語でのリンク)。

ローラー式のシェード: 一枚の布をローラーで巻くタイプのものです。同じく両面テープの接着箇所には注意が必要です。ドイツ語では Rollo で検索するとよいでしょう(ご参考リンク)。

それでもカーテンをつける場合

まずはレールかロッドか

まず、前提としてレールにするかロッドにするかの選択があります。それに応じて、求めるカーテンの種類・長さが変わることがあります(例:ロッドの場合は、はじめからロッド用の穴のあいたカーテンが望ましい)。

販売されているものの長さの単位は、150cm, 200cm, 250cm といった比較的大きな刻みになりますので、ノコギリで切断する必要が出ることがあります。その場合は、プラスチックか木のものを選ぶ必要があります。アルミ製でも切れないことはありませんが、業者に頼んだ場合は作業費がかなり増えることがあります。

カーテン購入の際の注意点

さて、肝心のカーテン自体ですが、みなさんが一番先に考えられる IKEAのものは高さが単一で使いにくいことが多いです。「お直し(ドイツ語では Schneiderei)」に出すと、カーテン代よりも作業費の方が高くなることもあります。

そのため、以下の写真のようにサイズが豊富な Otto や Amazon でオンライン購入されることをお勧めしています。とりわけ Amazon はドイツでも英語に切り替えられるので便利です(検索例)。

カーテンの取り付け方

取り付けには電動ドリルによる穴あけが必要です。具体的には、まずドリルで穴を開けてプラスチックのネジ受け (Dübel) を埋めてからネジでレールないしはロッドの支えを留めます。レールの場合は長いので、二人での作業が好ましいです。

その際の注意点は、粉塵です。粉塵には掃除機を助手となる人が携える、ゴーグルやマスクをする、付近にある家具に養生カバーをするなどの対策が必要です。

もっとも、ハシゴに乗って上を向き、不自由な体勢で天井に穴を開けるのは難儀な作業です。道具も要ります。そのため、当社のお客様にはお求めに応じて業者をご紹介させていただいております。

さらに、ご退居のときには「原状復帰」が原則ですので、退居時清掃の一環としてレール・ロッドを外してから物件を返します。さらに、上述のネジ受け (Dübel) も抜いて、穴をパテ埋めします。このときも業者による対応が可能です。